出典(トップ画像):MetaQuotes Software Corp.
海外FXといえばMT4!MT4は決して避けて通ることが出来ない超メジャーな取引ツールです。
MT4の基本的な操作方法は「取引ツール・MT4の基本的な使い方を詳しく解説~」のページでもお伝えしましたが本当はこれ以外にもたくさんあり、今回は上記記事で取り扱わなかった内容を解説してみます。
今回のページはトレンドラインやフィボナッチなどオブジェクト系ツールの使い方、チャートのやや発展的な利用方法、MT4のスマホアプリ、デモ口座などについて紹介します。
さらに下のリンク記事を読んでいただければ、MT4についてより多くの事をマスターすることができます。
オブジェクト
出典:XM
オブジェクトツールをチャートへ表示させるには、画面左上方にあるツールバーをクリックします。
出典:XM
これが一番てっとり早い方法ですが、上の画像にあるように「挿入」メニューから表示させる事も可能です。
MT4で利用できるオブジェクトは次の通りです。
「オブジェクト一覧」
- トレンドライン
- 角度によるトレンドライン
- 水平線
- 垂直線
- チャネル(平行チャネル等3種類)
- フィボナッチ(5種類)
- ギャン(3種類)
- アンドリューズ・ピッチフォーク
- サイクル・ライン
- テキスト
- テキスト・ラベル
- 図形(長方形等3種類)
- 矢印類(8種類)
FXで存在するほとんどのオブジェクトが収録されています。
またちょっとしたメモに使える「テキストエリア」や、図形・矢印といった目印の役割を果たすものまで用意されております。
ここではいくつかのツールに絞り説明していきます。
トレンドラインの使い方
トレンドラインの表示方法
ツールバーにあるアイコン「/」をクリックします。
マウスポインターが変化しますので、チャート上の所定の場所をクリックしてから描きたい方向へドラッグします。
出典:XM
使い方は国内FXのものとほぼ同じ感覚です。また水平線と垂直線も以下の内容を含め同様の使い方となります。
トレンドラインの操作
作成済みラインの場所や傾き方を変えたりコピーなどが行えます。
これらを行うには、まずラインをダブルクリックし次の画像のようにラインに点を3箇所表示させラインを操作可能状態にします。
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「ラインの傾きや場所を変える」
ラインをドラッグすれば傾き方を変えたり移動させることができます。
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中央の点付近をドラッグすれば場所の移動、両端の点付近ならラインの傾きが変わります。
「ラインのコピー」
キーボードのCtrlを押しながらドラッグすればラインがコピーされます。
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「ラインのデザインを変更」
チャート上を右クリックし「表示中のライン等」をクリックしますと次のようなウィンドウが表れます。
出典:XM
ここで編集したいラインを選び右側の「編集」をクリックします。
出典:XM
ラインの色・柄・太さなどを好みのものに変更します。
また全般タグの「名前」を修正することでオリジナルのライン名に変えることができます。
ただしライン名は日本語で修正しますと文字化けしてしまいますので半角英数字が無難です。
「ラインの削除」
ラインのデザイン変更の所の画像にライン一覧が表示されていますが、ここで任意のラインを選びウィンドウ右側の「削除」をクリックします。
または、ラインをダブルクリックしてから右クリックすれば削除メニューが出てきます。
全てのラインを一括で削除することも可能です。
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(注:「すべての矢印類を削除」は反応が悪いです)
フィボナッチの使い方
フィボナッチの作成
MT4には5種類のフィボナッチが用意されております。
「フィボナッチの種類」
- リトレースメント
- タイムゾーン
- ファン
- アーク
- エキスパンション
ここでは一般的な「リトレースメント」の使い方について説明します。
ツールバーにあるアイコン「フィボナッチ・リトレースメント」をクリックします。
ポインターが変化しますので、フィボナッチレベル100%にしたい所でクリックしそこから上下いずれかの方向へドラッグします。
出典:XM
その他のフィボナッチについては画面最上部のツールバーにある「挿入」⇒「フィボナッチ」から選択します。
フィボナッチレベルの変更
チャート上で右クリックし「表示中のライン等」をクリックします。そして作成したものを選択し編集をクリックします。
「フィボナッチ・レベル」のタブをクリックしますと各ラインとそのレベルが一覧で表示されます。
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そして変更したいレベルを選び左側「レベル設定」の数値をダブルクリックしてから新しい数値を入力します。
また、この作業でラインの位置は変わりますがライン右側のレベル表示は変わらないので、右側の「説明」の方もダブルクリックして修正します。
フィボナッチの削除
トレンドラインの削除方法と同じくチャート上で右クリック⇒「表示中のライン等」⇒ラインリストから削除したいものを選択して削除します。
テキストの挿入
何かメモをとっておきたいといった際に、チャート上に簡単なメモエリアを入れ込むことができるものです。
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これも他のオブジェクトと同じくツールバーからクリック(ここでは「A」)するか、挿入メニューから選びます。
テキスト内容の変更は、右クリック⇒「表示中のライン等」から変更したいテキストを選んで編集します。
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編集ウィンドウの「全般」タブで各種変更を行いますが、「名前」はオブジェクト名のことで、テキスト内容の変更は「テキスト」で行います。
日本語表示が可能なことや色やフォントの種類を選ぶこともできます。
チャートの組み合わせをプリセット
出典:MetaQuotes Software Corp.
MT4は同時に数多くのチャートを表示させることができますが、このチャートの組合せパターンを保存し、後でクリックひとつで瞬時に呼び出せる「チャートの組表示」機能があります。
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例えば上の画像のような9つものチャートレイアウトもチャートの組表示を実行すれば、別のパターンを表示させたいという場合でも安心してこういったパターンを解放できます。
パターンの保存方法
まずはチャートの組表示でパターンを保存する方法を説明します。
ツールバーから「ファイル」⇒「チャートの組表示」⇒「名前を付けて保存」を表示します。
すると次のようなウィンドウが表れますのでパターン名を入力します。ここでは例として「海外FX口座開設ラボ」と入力します。
出典:XM
そして、ツールバー⇒「ファイル」⇒「チャートの組表示」をもう一度たどりますと以下の通りパターンが保存されているのが確認できます。
出典:XM
パターンの削除
「ツールバー」⇒「ファイル」⇒「チャートの組表示」⇒「削除」をたどり、削除したいパターンをクリックして実行します。
削除できるパターンは現在展開されていないパターンとなりますので、削除の際は適当な別のパターンを表示してから対象のパターンを削除します。
チャートの組表示のショートカット
チャートの組表示は「ツールバー」⇒「ファイル」⇒「チャートの組表示」とたどらなくても、画面左上のアイコンからメニューを表示させる事が可能です。
出典:XM
チャート画面の出力
MT4ではチャートを紙に印刷したり画像ファイル化させてPCに保存することができます。
相場分析やトレンドラインの作成を紙で行いたい場合や、経済指標発表時のチャートの様子を保存しておきたいといった場合などに重宝します。
チャート画面の印刷
印刷プレビュー
ツールバーの「ファイル」⇒「印刷プレビュー」をクリックします。
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プレビュー画面は別のウィンドウで表示されるのではなく、元のチャートがそのままプレビュー画面に置き換わります。
移動平均線やMACD、チャートの背景にあるグリッド線など表示されているものはほとんど反映されます。
印刷
印刷はファイルメニューにある「印刷」をクリックするか、下の画像のようにプレビュー画面左上の「Print」から行います。
出典:XM
そして次の画像が印刷に関する設定を行うウィンドウです。
出典:XM
印刷方向(縦・横)の変更は右上の「プロパティ」から行い、用紙サイズの変更はこのプロパティから「詳細設定」に行って実行します。
画面の保存
チャートをスクリーンショットのように保存させる方法です。
保存方法は、まず複数のチャートが表示されている場合は実行したいチャートをクリックして選択状態にし、今度はツールバーから「ファイル」⇒「画像として保存」をクリックします。
そして保存形態がいくつかあり次のいずれかを選びます。
- 作業中のワークスペース
- 作業中のチャート(可視範囲)
- 作業中のチャート
作業中のワークスペース
チャートのみならずPC画面全体がキャプチャーの対象となります。
出典:XM
作業中のチャート(可視範囲)
現在表示されている範囲のままの、画面が最大化されていない画像となります。
出典:XM
作業中のチャート
チャートを最大化させた画像となります。
出典:XM
なお、ファイルの保存先は指定の場所の他、任意に変更が可能です。
コミュニティサイトに画像を保存
MT4にはMQL5というコミュニティサイトがあり、MT4のインストール時にもこのサイトが出現しますが、こちらのアカウントページに画像を保存することも可能となっています。
実は次の画像の赤い囲みのように、上記で説明した保存形態の選択時においてMQL5へアップロードするようになっています。
出典:XM
このチェックをはずさなければサイトへ保存されることとなります。
出典:MetaQuotes Software Corp.
スマホアプリ
出典:MetaQuotes Software Corp.
MT4はスマホからの利用が可能で、iPhone、Android、またiPadからもトレードを行うことができます。
利用の流れとしては、AndroidであればGoogle PlayからMT4を検索しダウンロードするか、海外FX業者のサイト経由でGoogle Playへアクセスするといった感じです。
出典:Google
出典:Axiory
アプリの性能に関してはGoogle Playサイトにおいて2019年6月現在の評価が4.6と非常に高く、多くのトレーダーから絶大な支持を得ています。
またMT4は数多くの海外FX業者で導入されていますが、ログインやトレード等においてはこのMT4アプリ1つで全ての取引業者に対応します。
出典:MetaQuotes Software Corp.
上の画像はチャート画面ですが、テクニカルツールはほぼPC版と同じものを使うことができ、細かいパラメーター調整も可能です。
ただ性能は大変優れているのですが、ログイン方法、通貨ペアリストの変更、インジケーターの調整方法等ちょっとスマホでは面倒と思える所も少なくありません。
本格的な相場分析やトレードはPCで行い、外出中にちょっと相場状況を確認したりポジションの決済のみに使うなどといった使い方がいいかもしれません。
デモ口座
ほとんどの海外FX業者でデモ口座を利用することができます。
デモ口座のトレード環境はMT4だけでなくMT5やcTraderなどでも提供されています。
口座開設は非常に簡単で、本登録で必要な身分証明書等の提出や多くの必要事項の入力はなく、名前とメールアドレスだけで開設できる取引業者がほとんどです。
出典:HotForex
デモ口座を上手に利用する
そしてその機能や使い心地は本番環境と同じであり、まだ口座開設に戸惑っている段階からこのデモ口座を通し海外FXを体験することができます。
デモ口座の利用でぜひ確認したいポイントは、通貨ペアのスプレッドと約定力です。
MT4を使ったデモトレードにおいても、本番と同様のスプレッドを見ることができたり、約定力を実体験することができます。
デモ口座はこんなトレーダーにおすすめ
リスクを伴う海外FX投資ですので、色々な理由から本番口座の開設にためらう方も少なくありません。
そこで次に当てはまる方にデモ口座をおすすめします。
- 通常の口座開設になかなか踏み込めない
- まだ本物の資金を投入するのに抵抗がある
- 口座開設でまだ多くの個人情報をばらしたくない
- 日本語表示が不完全なサイトでリスクなくトレードを試してみたい
- FXそのものをやったことがない未経験者 など
コミュニティサイト「MQL5」
出典:MetaQuotes Software Corp.
MT4を初めてインストールする際にMQL5というウェブサイトにもアカウント登録が行われます。
出典:MetaQuotes Software Corp.
ここではMT4及び後継ツール「MT5」の使い方や参考となるコラムの閲覧ができ、また膨大な数のEA(自動売買ツール)やテクニカルインジケーターの投稿、売買などが行われています。
どちらかと言えば中・上級者がシステムトレードやコピートレードのノウハウを探しに来たり、そういったトレーダー同士がコミュニケーションを交わしているといった性格のサイトです。
海外トレーダーの利用が非常に多く、MT4で使うコード関連のコンテンツを多数アップロードしています。
海外FXの経験がまだ多く無い場合それほどここを気にする必要はありませんが、次に紹介しますコンテンツは初心者の方でもすぐに使えそうな役立つものとなっています。
経済指標カレンダー
一般的にMT4や海外FX業者のウェブサイトは、経済指標関連の情報提供にどうも力が入っていない感があります。
MQL5サイトでは数多くの経済指標を掲載しているのはもちろん、通貨別に関連する指標を絞り込んで表示させるといったこともできます。
出典:MetaQuotes Software Corp.
国ごとの絞り込みや重要度を限定した出力ができるなど、これは国内FXよりも非常に便利であり利用価値が高いです。
トレードアカウント
アカウントページ内にあるサービスですが、MT4をインストールした海外FX業者の一覧が分かるものです。
MT4をインストールすればこちらに自動的にリストアップされていきますが、手動で登録することもできます。
出典:MetaQuotes Software Corp.
チャートのスクリーンショットを保存
「チャート画面の出力」のセクションでお話ししましたが、MT4のキャプチャー画像をMQL5のアカウントページ内に保存することができます。
出典:MetaQuotes Software Corp.
MT4は画像ファイルをPCに保存することも可能ですが、ディスク容量を多く消費しがちになりPCのパフォーマンス低下につながります。
しかしこうやってMQL5に保存すればそういった心配が軽減されることとなります。
まとめ
出典:MetaQuotes Software Corp.
MT4の便利な機能は今回の内容だけにとどまらず非常に多岐に渡っており、当サイトの他の記事等を参考に上手な使い方をマスターしていただきです。
今回はオブジェクト系ツールを筆頭にその他の機能を取り上げてみましたが、各種ラインのカスタマイズ性能の高さや様々な使い方ができる所などが分かっていただけたのではないかと思います。
「その他の機能のまとめ」
- 複数チャートの設定保存は「チャートの組表示」で行うのが便利
- チャートのスクリーンショットは「印刷・ファイル保存・MQL5へ保存」が可能
- スマホアプリは性能はいいが簡易的な使い方が無難
- 海外FXに不安があるならデモ口座。本番と同等の取引環境が体験できる
- MQL5サイトは「経済指標カレンダー」「トレードアカウント」「チャートのスクリーンショットの保存」がおすすめ
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