「初心者向け/海外FXでMT4を使いこなす5種類のテクニカルツールの使い方・その1」に続きここでは他の5種類のテクニカルツールの基本的な使い方について説明します。
「今回取り上げるMT4のテクニカルツール」
- フィボナッチ
- ボリンジャーバンド
- モメンタム
- ストキャスティクス
- エンベロープ
FX攻略で無くてはならないテクニカルツールですが、海外FXにおけるMT4の利用においては、収録されている豊富なそれらツールについてしっかりその使い方をマスターすることが大切です。
またMT4は海外トレーダーの利用が多く、そしてFX取引量が日本をはるかに飛び越え膨大なのも海外トレーダーです。
従って、MT4への理解を深めながら海外トレーダーがMT4をどのように使いどういった部分に注目しているのかを探ることも、FXで勝つためには大切なものとなってきます。
そこで本ページでは、MT4における5種類のテクニカルツールを取り上げ、MT4初心者向けの基本的な使い方や国内FXとの違い・その他注意点などについて説明していきます。
フィボナッチ
出典:XM
フィボナッチ・リトレースメントを表示させる方法
出典:XM
他にはツールバーから「挿入」⇒「フィボナッチ」⇒「リトレースメント」をクリックする方法があります。
主なパラメーター
出典:XM
出典:XM
- 名前
- ラインの色・柄・太さ
- フィボナッチレベル
(フィボナッチレベルのカスタマイズ、追加、削除)
各種設定の変更方法
チャート上で右クリック⇒「表示中のライン等」⇒フィボナッチを選択し「編集」⇒(次の説明へ↓)。
「フィボナッチ・レベルの変更」
- 編集画面より「フィボナッチ・レベル」タブから修正したいレベルを選択
- 「レベル設定」側の数値をダブルクリックして新しい数値を入力
- 「説明」側もダブルクリックしてできれば同じ数値を入力(チャート表示に反映)
- 「OK」をクリックして完了
「スタイルの変更」
「全般」タブよりスタイル(色・柄・太さ)を変更。
フィボナッチの削除方法
「フィボナッチ全体を削除」
チャート上で右クリック⇒「表示中のライン等」⇒フィボナッチを選択し削除。
「個々のフィボナッチ・レベルの削除」
上記「フィボナッチ・レベルの変更」の1.を実行してから「削除」をクリック。
実際の使い心地
フィボナッチ・レベルの変更の際レベル設定だけを修正した場合はラインそのものは移動しますが、ライン右側のレベル表示まで変更されないという仕組みに注意する必要があります。
実際の使い心地についてはそのカスタマイズ性能が非常に高く極めて細かくレベル調整ができ、しかも何本ものレベルを追加できるのが大きなメリットです。
また自分は常に特定のレベル(0.382や0.618など)しか見ないといった場合は、上記手順によって不要なラインを削除しシンプルで見やすい表示を行うことも可能です。
国内FXのフィボナッチツールと大きく異なり非常に様々な調整が可能なので、上級者であればこのMT4のフィボナッチが手放せなくなるかもしれません。
MT4のフィボナッチはこのリトレースメントの他に、タイムゾーン、ファン、アーク、エキスパンションがありツールバーの「挿入」⇒「フィボナッチ」から選択することができます。
ボリンジャーバンド
出典:XM
ボリンジャーバンドを表示させる方法
他にはツールバーから「挿入」⇒「インディケータ」⇒「トレンド」⇒「Bollinger Bands」をクリックすることで表示させることができます。
「バンド数を増やす方法」
通常あるような複数のバンドを表示させるには最初に説明した表示方法を複数回行う必要があります。
この時各回で異なる偏差(パラメーター)を設定することで複数のバンドが表示されます。
主なパラメーター
出典:XM
- 期間・・・20(日)がよく使われる設定値
- 偏差・・・シグマ(σ)
各種設定の変更方法
チャート上で右クリック⇒「表示中のライン等」⇒Bollinger Bandsを選択し「編集」をクリックします。
または、ライン上を右クリック⇒「Bands(?)プロパティ」をクリックして編集画面を表示します(?は最初に設定した期間が入ります)。
ボリンジャーバンドの削除方法
ライン上で右クリック⇒「分析ツールを削除」をクリック。
または、チャート上で右クリック⇒「表示中のインディケータ」をクリックしリストから選んで削除。
実際の使い心地
バンドを増やすのに同じ操作を繰り返しますが、つい偏差やバンドの色等を変えずに行ってしまいがちですので注意が必要です。
使い心地としてはバンドを増やす作業が面倒ですが、基本的に国内FXと同じような感覚で利用できますのでそれほど困難な事はありません。
MT4のボリンジャーバンドはいくらでもバンドを増やせるメリットがありますが、あまり複雑すぎるものはインジケーターとしての信憑性に疑問が出てきますので控え目にすることが大切です。
また「期間」を変えて追加表示を実行しますと全く別物のボリンジャーバンドを同時に表示させるといったことができます。
モメンタム
出典:XM
モメンタムを表示させる方法
「ナビゲーター」⇒インディケータ⇒オシレーター⇒「Momentum」をチャートへドラッグ or ツール名を右クリックし「チャートに表示」をクリック
または、ツールバーから「挿入」⇒「インディケータ」⇒「オシレーター」⇒「Momentum」をクリック。
主なパラメーター
出典:XM
- 期間
各種設定の変更方法
チャート上で右クリック⇒「表示中のインディケータ」⇒一覧から選択し「編集」をクリックします。
他には、ライン上で右クリックして「Momentum(?)プロパティ」をクリックする方法もあります(?は最初に設定した期間が入ります)。
モメンタムの削除方法
チャート上で右クリック⇒「表示中のインディケータ」⇒一覧から選択し削除を実行します。
他には、ライン上で右クリックして「分析ツールを削除」「サブウィンドウを削除」をクリックすれば削除となります。
実際の使い心地
メインとなるパラメーターが「期間」のみであり、設定や操作は非常に簡単です。
国内FXでよく利用しているトレーダーであれば難なく使いこなすことができます。
またMT4では表示操作を複数行えばいくつものモメンタムを表示させることができたり、ナビゲーターウィンドウから既存の表示エリアにドロップすればRSIなどのようにラインを重ねて表示させるといったこともできます。
出典:XM
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ストキャスティクス
出典:XM
ストキャスティクスを表示させる方法
または、ツールバーから「挿入」⇒「インディケータ」⇒「オシレーター」⇒「Stochastic Oscillator」をクリック。
主なパラメーター
出典:XM
- %K 期間・・・メインライン
- %D 期間・・・シグナルライン
- スローイング・・・国内FXでは「S%D(期間)」と表記
各種設定の変更方法
チャート上で右クリック⇒「表示中のインディケータ」⇒一覧から選択し「編集」をクリックします。
他には、ライン上で右クリックして「Stoch(?、?、?)プロパティ」をクリックする方法もあります(?は最初に設定した数値が入ります)。
ストキャスティクスの削除方法
チャート上で右クリック⇒「表示中のインディケータ」⇒一覧から選択し削除を実行します。
他には、ライン上で右クリックして「分析ツールを削除」「サブウィンドウを削除」をクリックすれば削除となります。
実際の使い心地
スローイング(S%D)はMT4では表示されませんがパラメーターを調整すれば%Kと%Dの表示に反映される仕組みとなっています。
つまりMT4のストキャスティクスは、国内FXとは異なり2本表示となることに注意が必要です。
ストキャスティクスは一般的にはレンジ相場における逆張りインジケーターとして使われます。
また反応が強く敏感であることからサイン確認後は素早いアクションを採ることや、他のトレンド系ツールと併用して使うことが推奨されています。
出典:XM
上の画像は中段にストキャスティクス(5、5、5)、下段にRSI(9、14、26)、そして上段のチャートに移動平均線(5、25、50)を表示させたものです。
特にRSI等のチャート下方に表示させるツールは画面左側のナビゲーターウィンドウからドラッグ&ドロップで簡単に追加ができます。
MT4は思いついた分析方法を気軽にたくさんチャレンジすることができるようになっています。
エンベロープ
出典:XM
エンベロープを表示させる方法
他にはツールバーから「挿入」⇒「インディケータ」⇒「トレンド」⇒「Envelopes」をクリックすることで表示させることができます。
主なパラメーター
出典:XM
- 期間(移動平均期間)
- 偏差(乖離)
各種設定の変更方法
チャート上で右クリック⇒「表示中のライン等」⇒Envelopesを選択し「編集」をクリック。
または、ライン上を右クリック⇒「Env(?)プロパティ」をクリックして編集画面を表示します(?は最初に設定した期間が入ります)。
エンベロープの削除方法
チャート上で右クリック⇒「表示中のインディケータ」をクリックしリストから選んで削除。
他にはライン上で右クリック⇒「分析ツールを削除」をクリック。
実際の使い心地
国内FXよりカスタマイズ性能が非常に高いのがMT4のエンベロープです。
移動平均線と被りやすいツールですが、ライン上にポインターをかざせば自動的にツール名がポップアップ表示されますので区別が可能です。
ただし、国内のとは異なり中央ラインである「移動平均線」は表示されません。
国内のものと同じようにするには移動平均線(Moving Average)を手動で表示させます。
*移動平均線の操作方法について:
エンベロープのパラメーターには移動平均線の種類を選択するメニューがあります。
これは2本のバンドの表示形式(表示する際の計算方法)を変更するもので、この辺りが国内のと比べた場合の独特な特徴となっています(MT4の方が本家とも言えますが)。
他にはドラッグを繰り返し偏差の値を変えれば何本もエンベロープを表示させることが可能です。
まとめ
出典:MetaQuotes Software Corp.
今回はフィボナッチ、ボリンジャーバンド、モメンタム、ストキャスティクス、そしてエンベロープについての基本的な説明を行いました。
国内FXのものと類似する部分がありながらMT4固有の使い方や特徴があり、利用する際にはそういった点に気を付けることが重要です。
国内FXで使っていたパラメーターがそのまま流用できなかったり、場合によっては投資戦略の変更もあるかもしれません。
以下に各テクニカルツールのMT4におけるポイントを整理しておきます。
- フィボナッチは少々使い方にクセがあるものの非常に自由度が高い
- ボリンジャーバンドはバンド数を増やすには複数回作業を繰り返す事が必要
- モメンタムの操作は容易。また複数ラインを同時に表示させるといった事が可能
- ストキャスティクスは国内FXと異なり2本のライン表示となる事に注意
- エンベロープも2本のライン表示となるがカスタマイズ性能が高く使いやすい
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