fxのチャート分析をしても中々結果が上がらない。自分でチャートを分析しても全然良いトレード手法が作れない。
このような状況にfx初心者の方が陥ってしまっても仕方ありません。
その理由は明解で、fx相場の分析難易度が高く誰にでも理解出来るものでは無いからです。
その解決策としてこれから『移動平均線を使ったfxチャートの見方と活用法』についてご紹介したいと思います。
プロのトレーダーも多く、平日24時間取引可能なfx市場では取引のタイミングも難しくなります。自分で手法を確立していなければトレードにも迷ってしまいます。
このような問題に直面してしまった時に1番効果が早く出る分析手法が移動平均線を使ったトレード手法です。
初心者である自分がチャートを分析し、難易度の高い相場から利益を上げるためにはどうすれば良いでしょうか?
分からなくなった時や迷った時に必ず自分なりに解決できるよう、分析能力を身につける必要があります。
fx相場を簡素化する事ができる移動平均線を使ってスムーズに読み解く力を身に付ければ次のステージに進む事ができます。
移動平均線は難しいfx相場を簡単にする能力があり、数多くのプロトレーダーや機関投資家が実際に見ているテクニカル分析としてとても有名です。
実際にテレビの経済ニュースなどでも株のニュースが放送され、株価チャートが映された時にチャートと一緒に移動平均線も表示される事があります。
これからしっかりとした移動平均線の見方から移動平均線の基礎知識、トレード手法について1から徹底解説していきます。
あまり移動平均線を使った事の無いfx初心者の方から、移動平均線を使った事はあるけど、あまり上手く使えていない方の参考になるよう順を追って解説していきます。
ぜひ参考にしてトレードに活かしてみて下さい。
それでは早速ですが、まずは移動平均線の見方の決まりと移動平均線の重要な基礎知識からお伝えしたいと思います。
移動平均線の見方と重要な基礎知識
fxのチャートを分析した後、分析を終えたのにも関わらず迷いが出てしまう事があります。
これはfx初心者の方だけに限らずトレードに慣れてきたトレーダーにも起こる可能性のある症状です。
これは移動平均線を使っていても使っていなくても原因は同じで、見方の決まりが定かでは無いからです。
どんなテクニカル分析を使用してチャートを分析したとしても見方や使い方の決まりを熟知していなければ手法を覚えたとしてもまた迷ってしまいます。
そこでまずは、移動平均線の見方の決まりについてお伝えしたいと思います。
初心者の時から移動平均線の見方の決まりをしっかり覚えると常に同じ視点でfxチャートを分析できるようになり、とても便利です。
同じ視点でfxのチャート分析が出来るようになると、この時は上昇した。あの時は下落した。などケースバイケースでfx相場を判断する力が付いてきます。
移動平均線はfx相場の見方を補うのにちょうど良いテクニカル分析です。
移動平均線の簡単な見方のみが迷いを消し、fx相場への理解力を高めます。
まずは移動平均線の見方をシンプルにここで決定します。
このルールはとても簡単です。
移動平均線よりも相場の価格が
- 高いか?
- 安いか?
これだけが移動平均線を使って相場を分析する時の基本的な決まりになります。
これだけでは不安になると思われた方もこのまま読み進めていただいて構いません。
この後にも移動平均線を使った決まりは増えます。
しかし、忘れずに覚えておいてもらいたい事はこれだけです。
移動平均線よりも相場価格が
- 高いか?
- 安いか?
この2点は移動平均線を使ったfx相場分析の基本になります。
fxチャートを分析して迷ってしまった時には必ずこの決まりに戻れるように暗記しておきます。
そうする事で精神的なゆとりを取り戻し、いつものようにfxのチャートを分析する事が出来るようになります。
移動平均線を使ったシンプルな相場分析手法
移動平均線の基本的なルールを理解するとシンプルに相場を分析する事が出来るようになります。
まずはこの基本的な「移動平均線のルール」と一緒に相場を自分で分析し始める事が大切です。
fx初心者の方も同じように、実際に移動平均線を使って分析しても問題ありません。自分で実際にfxのチャートと移動平均線を表示する事が大切です。
※移動平均線を1本のみ写した画像
実際に移動平均線を1本fxのチャートに表示して分析してみます。
たった1本移動平均線を写しただけにも関わらず、先ほどお伝えした「移動平均線よりも相場の価格が高いか安いか?」を見る決まりを使うだけでここまでfx相場の事が理解できるようになります。
※移動平均線と上昇トレンド
上記のチャート画像は先ほどの画像と同じように移動平均線を1本写しただけですが、ここで移動平均線の見方の決まりを使ってfx相場を分析すると移動平均線よりも価格がずっと高いので上昇トレンドである事が分かります。
fx初心者の方は『上昇トレンド』という言葉を覚えておきましょう。
画像の通り価格が上がり続けているため上昇トレンドという呼び方をします。
上昇トレンドの他に残りのパターンは後2つです。移動平均線を使ったチャートパターンはそこまで多くはありません。ここで全てのパターンを覚えていきます。
それでは次のチャート画像です。
※移動平均線と下落トレンド
同じように移動平均線1本を使ってここでも移動平均線の見方の決まりを使い、fx相場を分析します。
次は以前の画像と比べるとfx相場は下落方向に向かっている事がわかります。
これでfx相場が下落トレンドに入っている事がわかります。
先ほどの画像では相場価格が上がり続けており、上昇トレンドと呼んでいました。
今回の画像では相場価格が下がり続けていますので下落トレンドという名前が付いています。
上昇と下落
どちらにトレンドが出ているのかだけが名前の違いになりますのでとても簡単です。
忘れずに名前も覚えておきたいところです。
次の画像です。
※移動平均線とレンジ
3枚目の画像でも同じように移動平均線のみを使いfx相場を分析しています。
ここでも移動平均線のルールを使ってチャートを分析してみると今度は相場が移動平均線よりも高くなったり、安くなったりしている事が分かります。
これは移動平均線を1本使って分析した時にレンジ相場である事を示しています。
もちろん使用している移動平均線は同じ移動平均線です。
これまでのチャート分析では相場が上昇か下落のどちらかに向いていましたが、
今回は基本的に横向きになります。
fxの価格が横向きの時はレンジ相場という名前が付いています。
なぜレンジトレンドではないのか?
理由は分かりませんが相場価格が移動平均線を上下に停滞している時はレンジ相場という呼び方をしますので名前の間違いには注意が必要です。
ここまでを振り返ってみるとfx相場のチャート分析でこちらが行った事は、移動平均線を表示して、価格が移動平均線よりも高いか安いか分析しただけになります。
今お伝えした上記の3パターンが移動平均線を使ったfx相場分析の基本3パターンになりますのでしっかり覚えておきます。
今まで難しかったfx相場のチャート分析は移動平均線のチカラでここまでシンプルにする事ができました。
- 上昇トレンド相場
- 下落トレンド相場
- レンジ相場
fx相場は基本的にこの3パターンになりますので移動平均線を使って相場を分析する時には必ず今の相場価格が、どのような流れになっているのか確認するようにしておきます。
ここまで移動平均線の表示と見方の決まり、パターン分析と進む事ができました。
実際に行なった事はたったの2つで、
移動平均線をチャートに表示し、
移動平均線の見方を使ってパターン分析しただけです。
そんなに難しくありません。たった1本移動平均線を写しただけでここまでfx相場の分析結果が分かるようになります。
この基本のみで、fx相場が現在どのような状況にあるのかいつでも把握できます。
この基本をしっかり覚えたら移動平均線はfxでトレードするための大切な道具になります。
そして実際にfxで取引を行うため移動平均線を使うのであれば、移動平均線の価格がどのように推移しているのか知っておく事も大切です。
移動平均線には種類の違いがあり、移動平均線の事について詳しくなるとfx初心者の時に起こしてしまいやすいメチャクチャなトレードを防ぐ事ができます。
これから移動平均線のクセや種類の特徴などについてお伝えしますので、上記でお伝えした移動平均線の基本を抑えた上で読み進めてみて下さい。
移動平均線の種類の特徴を見て自分の好きな移動平均線を必ず決定しましょう!
移動平均線の価格は名前の通り、相場の平均価格から計算されています。
簡単な例:USD/JPYの価格
当日終値 | 111円 |
1日前終値 | 112円 |
2日前終値 | 110円 |
3日前終値 | 111円 |
4日前終値 | 110円 |
移動平均線価格 | 110.8円 |
期間5日に設定してある移動平均線の価格は
(111+112+110+111+110)÷5=110.8円
移動平均線の価格は110.8円になります。
チャートソフトなどでは 111.800と表示されることもあります。
この計算式は移動平均線の中でも『単純移動平均線』と呼ばれる移動平均線の計算式で名前の通り単純明解で平均価格をそのまま計算して表示しています。
単純移動平均線はSMAと呼ばれる事もありますので覚えておくと便利です。
この単純移動平均線以外にも様々な種類の移動平均線が存在しています。
名前を一通りお伝えすると
・単純移動平均線(SMA)
・指数平滑移動平均線(EMA)
・加重移動平均線(WMA)
などがあります。たくさんの移動平均線がありますが、この3種類が移動平均線の中では主に使用されています。
緑:単純移動平均線 赤:指数平滑移動平均線 青:加重移動平均線
他の移動平均線は計算も単純移動平均線とは違い複雑になります。
画像を見ていただくと分かりますが、同じ期間を指定した移動平均線でもそれぞれ価格が違います。
自分で計算する必要はなく単純移動平均線と同じように表示するだけになりますが、価格にそこまで大差はありません。
大切なのはこれから自分がどの移動平均線を使用するか決める事です。
これから使う移動平均線を決めるために移動平均線の種類の特徴を簡単にご紹介しておきます。
好きな物を選んで自分が使う移動平均線の名前をしっかり暗記しておきましょう。
そうする事でチャート分析も確実に上達していきます。
単純移動平均線(SMA)
※単純移動平均線と加重移動平均線画像
緑色の線が単純移動平均線(SMA)です。単純移動平均線(SMA)は他の移動平均線に比べると緩やかな推移をしています。
青色の加重移動平均線は移動平均線の中でも早い移動平均線ですが、SMAはここで紹介する移動平均線の中では1番遅く、最も平均的な価格を示しています。
指数平滑移動平均線(EMA)
※単純移動平均線(SMA)と指数平滑移動平均線(EMA)画像
赤色の線である指数平滑移動平均線(EMA)は直近の価格を2回使用するなど計算方法が単純平均線とは違います。
緑色の線である単純移動平均線よりも相場よりに指数平滑移動平均線(EMA)が推移している事が分かります。
EMAはfxのトレード書籍などでも紹介される事の多い移動平均線として知られていて、よくトレード手法などでも使用される移動平均線です。
加重移動平均線(WMA)
※加重移動平均線と単純移動平均線画像
青色の線である加重移動平均線は、直近の相場価格に近ければ近いほどその価格を重視するような移動平均線に該当します。
そのため加重移動平均線(WMA)が他の移動平均線よりも1番相場価格に近くなるように推移している事が分かります。
緑色の線は単純移動平均線ですが、トレンド中の差は大きく、一番早くトレンドの終わりを迎える移動平均線が加重移動平均線(WMA)になります。
3種類の移動平均線の特徴をご紹介しました。
この中から自分に合った移動平均線はどれなのかゆっくりで良いので決める事が大切です。
また、色々な期間を自分で表示してみてどの移動平均線がfx相場を読みやすくしてくれているか何回も調べる事が大切です。
移動平均線の種類を自分で決める事が出来れば、あとは実践で使えるトレード手法を身に付けるのみです。
移動平均線を使ったfxのトレード手法はたくさん存在します。
しかし、fx初心者の方は移動平均線の手法を初めて見る人も多いのではないかと思います。
そこでまずは移動平均線のトレード手法の中でも特に有名なゴールデンクロスとデッドクロスを使ったトレードサインについてお伝えします。
移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスはトレーダーの中でも有名で、慣れた方であれば一度は名前を聞いた事がある手法です。
ここまでお伝えしてきた
1.移動平均線の基本
2.移動平均線の種類
この2つを抑えたのであれば実践用のトレード手法を身に付けていく段階に入ります。
いよいよ実践テクニックに突入しますが、そんなに意気込む必要もありません。
トレードサインの見方を知るための参考程度に捉えると分かりやすくなるかと思います。
それでは早速ですが、移動平均線のメジャーなトレードサイン
「ゴールデンクロスとデッドクロス」についてお伝えします。
移動平均線のメジャーな手法を徹底解説
移動平均線の中でも特に有名な手法「ゴールデンクロスとデッドクロス」ですが、この2つのトレードサインの見方はとてもシンプルです。
シンプルなのでfx相場を熟知していない初心者の方でも簡単に使いこなす事ができます。
まずはこのシンプルなトレードサインの見方についてお伝えしていきます。
移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスのトレードサインの見方
移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスのトレードサインを出すためには2本の移動平均線をチャートに表示する必要があります。
用意する移動平均線は短期移動平均線と長期移動平均線です。
それぞれパラメータは2倍違いくらいがちょうど良いパラメータ設定になります。
ここではゴールデンクロスとデッドクロスのトレードサインが分かりやすいように、
- 移動平均線の種類は単純移動平均線(SMA)を使用
- 短期移動平均線をパラメータ15の緑色に設定
- 長期移動平均線をパラメータ30の赤色に設定
この決まりで解説していきます。
もう1つの決まりが
- ゴールデンクロスした場合が買いトレード
- デッドクロスした場合は売りトレード
この2つを間違えないように注意しましょう。
では一体どんなトレードサインがゴールデンクロスとデッドクロスのサインになるのでしょうか?
実際にトレードサインとなる瞬間について見ていきたいと思います。
移動平均線のゴールデンクロス
※移動平均線のゴールデンクロス
緑色の短期移動平均線価格が赤色の長期移動平均線価格よりも高くなった瞬間が移動平均線のゴールデンクロスによるトレードサインの証拠です。
丸で囲んであるようにゴールデンクロスが完了してからトレードを行います。
先ほどお伝えしたようにトレンドの方向は買いです。
ゴールデンクロスを使う場合は必ず買いトレードから入るようにします。
※移動平均線のデッドクロス画像
今度はデッドクロスの画像を表示しています。
デッドクロスはゴールデンクロスと逆で、短期移動平均線価格が長期移動平均線価格よりも安くなった時にトレードサインを出します。
今度はデッドクロスでゴールデンクロスとは逆なので売りトレードから入ります。
デッドクロスでは必ず売りからトレードします。
この2つのトレードサインは特に有名なのでさっとご説明しましたが、覚えておくと後から移動平均線のトレードサインとしてよく使う事になります。
移動平均線のトレードサインだけに限らず、他のテクニカル分析を使ったトレードサインであったとしても同じように2本の線のクロスのポイントを見る事があります。
ゴールデンクロスとデッドクロスは色々なトレードサインの見方の基本になりますので覚えておきましょう。
これでトレードサインの基本も理解する事が出来ました。
しかし、実際にこれだけでfxのトレードを始めてみてもポイントを稼げるかどうかわかりません。
実際のfx相場ではどんな手法を使ったとしても、向いている相場と向いていない相場があり、それを知らなければせっかく勝ちトレードでポイントを稼いだとしてもその後損失を出してしまい無駄になってしまいます。
実際に移動平均線というテクニカル分析を使ったトレードサインはトレンド相場に強いと言われており、収益を上げるのはトレンド相場です。
実際にその証拠を見ると分かりやすいので確認していきましょう。
移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスの最大のメリットとデメリット
※移動平均線のゴールデンクロス
先ほどと同じような移動平均線のゴールデンクロス画像です。
パラメータはもちろん同じで短期移動平均線が15、長期移動平均線を30に設定してあります。
エントリーポイントを見ても分かるとおり、
短期移動平均線価格が長期移動平均線価格をクロスしたポイントからトレードを開始したとします。
買いエントリー価格からその後も上昇トレンドが続き値段を上げ続けました。
このとき含み益は時間を追うごとに増していき、天井の最大ポイントまで含み益を出す事ができました。
このように移動平均線のゴールデンクロスは上昇トレンドの相場に強く、しっかりトレードサインが出た時にルール通り買う事が出来れば莫大な利益を上げる事が出来ます。
※移動平均線のデッドクロス
こちらのデッドクロス画像も先ほどの上昇トレンドを形成していたゴールデンクロスと同じように長い下落トレンドを形成しています。
短期移動平均線価格が長期移動平均線価格よりも安くなり、クロスしたポイントで売りサインを出している事が分かります。
デッドクロスは必ず売りでエントリーする決まりでした。
売りのトレードサインが出た時に売りエントリーしていた場合は大きく含み益を稼ぐ事が出来ました。
このデッドクロスを使ったトレードサインも同じように時間が経過すればするほど利益が増しています。
このように移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスを使ったトレード手法は時間と深い関わりがある事が分かります。
ではどちらにも失敗してしまったチャートを見て見ましょう。
※移動平均線のクロス失敗
こちらの画像でも同じように短期移動平均線15、長期移動平均線30を使ってゴールデンクロス、デッドクロスそれぞれトレードサインを出している事が分かります。
しかし、結果を見てみるとfxチャートが上下動を繰り返し、単純なトレードサインであるゴールデンクロスとデッドクロスを繰り返し点灯させています。
さらにトレードサインを出した後に決まり通り売り買いを繰り返しても利益を上げる事ができませんでした。
売りでトレードした直後に相場価格は上昇し始め、その後ゴールデンクロスのトレードサインを出したので買いトレードを行なったのにも関わらず買いエントリー直後に相場価格は下落して損失を出しています。
上昇トレンドや下落トレンドでは強かった移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスでしたが、レンジ相場になった途端に収益を悪化させました。
このようにゴールデンクロスとデッドクロスはトレンド相場では強く、レンジ相場では収益を悪化させてしまいます。
この点には最大の注意が必要です。
ここまででゴールデンクロスとデッドクロスのトレードサインがどんな相場に強くどんな相場に弱いのか理解する事ができました。
上記でもお伝えした通り、1つのテクニカル分析だけでこのように得意な相場、苦手な相場と覚えておかなければならない癖があります。
これからさらに同じ移動平均線を使って利益を上げられるようなトレード手法をいくつかお伝えしていきます。
どのトレード手法も実際のfx相場でしっかりチャート分析を行えば簡単にコツを掴む事が出来ます。
まずは先ほどのゴールデンクロスとデッドクロスの汚名を返上するレンジ相場対応型の移動平均線トレード手法になります。
これはあまり知られている事ではありませんが、ゴールデンクロスとデッドクロスの弱点であるレンジ相場を回避するためのテクニックです。
移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスの改良型トレード手法
トレードサインは先ほどと同じように短期移動平均線と長期移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスを使います。
そこにもう一つ条件を足します。
この条件を追加する事で苦手なレンジ相場を回避し、ゴールデンクロスとデッドクロスの最大のメリットであるトレンド相場の利益のみを獲得する事に集中します。
もう一つ表示するテクニカル分析はMACDと呼ばれるテクニカル分析になります。今回は移動平均線を使ったトレード手法がメインになりますのでMACDの解説は省略します。
実はMACDの中に先ほどご紹介したEMAが計算で使用されています。このMACDは移動平均線とは少し違うテクニカル分析になりますが、ここでは補助的な役割である事が前提です。
単純にゴールデンクロスとデッドクロスのデメリットであったレンジ相場を回避するための道具として使用しています。
基本は移動平均線とMACD
先ほどの移動平均線と同じパラメータを使用したチャートにMACDを足して表示しています。
先ほどはレンジ相場でボロボロになってしまったゴールデンクロスとデッドクロスのトレード手法でもMACDを同時に見る事で、全体的にトレンド相場なのかレンジ相場なのか判断してフィルターをかけることができます。これで損失を回避する事に成功しています。
上記画像ではMACD(緑の数値)が大きく下落方向に反応しています。これは現在の相場がトレンド相場であることを示しています。
緑色のMACD部分が大きく広がっている時はトレンド相場と判断しています。
基本的にfx相場はトレンドの時に値幅が大きくなり、トレンドが終わる前には徐々に値幅が小さくなっていきます。
それを逆手にとり、MACDを使用しています。MACDの数値を下がるとレンジ相場に移動するのでゴールデンクロスとデッドクロスのトレードサインが出ても見送ります。
その代わりにレンジ相場になりきってしまった後はトレンド相場に移動する可能性が高いのでゴールデンクロスやデッドクロスでエントリーします。
コツとしてはfxのチャートを見てレンジ相場がある程度続いた後にトレードサインを拾う事がポイントです。
※MACDがトレンドからレンジ相場に移行
MACDの数値が縮み、チャートもレンジ相場になっています。
この時にゴールデンクロスとデッドクロスのトレードをしていれば損失ばかりですが、MACDのフィルターを見てトレードを控えれば、損失を回避できます。MACDが小さくなるとレンジ相場になることはよくありますので回避するためにMACDを足して表示している事を忘れないようにしましょう。
次にご紹介するトレード手法は最近よく使用されている3本の移動平均線を使ったトレード手法です。
上記のMACDと移動平均線を使ったトレード手法では「レンジ相場を回避する」がメインの使い方でした。
トレード手法によって使い方や最初に見るポイントが違います。fx初心者の方は自分が使いやすいトレード手法を探すことが大切です。
今からご紹介する3本の移動平均線を使ったトレード手法は主に相場を診断する事に特化しています。
3本の移動平均線を使った順番トレード手法
数年前から色々なfxの書籍などでも取り上げられるようになり、少し慣れたトレーダーでもこのトレード手法を使っています。
この3本の移動平均線を使ったトレード手法は基本的に移動平均線の順番を考慮してトレードするように設計されています。
ここで実際に3本の移動平均線を使ったトレード手法のチャート画像を見てみます。
※3本の移動平均線チャート
この3本の移動平均線を使ったトレード手法の設定は表の通りです。
移動平均線の役割 | パラメーター | 移動平均線の色 |
短期移動平均線 | 30 | 緑色 |
中期移動平均線 | 60 | 赤色 |
長期移動平均線 | 180 | 青色 |
このように設定しました。
基本的にこのトレード手法はパラメータよりも先ほどお伝えした移動平均線の順番でトレードサインを管理します。
以下の画像を確認してみます。
※3本移動平均線の上昇トレンド
上から
- 短期移動平均線
- 中期移動平均線
- 長期移動平均線
と順番に移動平均線が揃っています。
このように移動平均線が順番に揃った時を上昇トレンドとして判断しています。
綺麗な上昇トレンドを描いており、短期移動平均線よりも相場が高くなった瞬間にトレードを仕掛けます。
このトレード手法はあらかじめ相場の状態を分析していますので買いか売りか迷うことはありません。
次の画像です。
※3本移動平均線レンジから下落へ
この画像はレンジ相場から下落トレンドに移動した時のドル/円の画像です。
画像左側では移動平均線の順番が揃っていないのでレンジ相場とこのトレード手法は判断する事になります。
このように移動平均線の順番が崩れている時は相場が不安定になっていますのでトレードを控える必要があります。
その後移動平均線の順番が揃い下落トレンドに入っていますが、実はこの下落トレンドは2008年に起こったサブプライムローン問題の時の下落トレンドなのです。
3本の移動平均線が揃った後も下落は止まらず最終的にUSD/JPYは1ドル86円近辺まで急落しています。
最初は順番通りに移動平均線が揃っていなかったのでレンジ相場を形成していましたが、売りが加速すると短期移動平均線から順番に反応し始め上昇トレンドの時と同じように下落トレンドのトレードサインを出しています。
この3本の移動平均線を使ったトレード手法では順番を見る事でトレンド相場かレンジ相場を判断するという明確な決まりがあります。
どんな移動平均線のトレード手法でもテクニカル分析を写している理由がある事を覚えてから使うようにするとトレードでの勝ち方を身に付ける事が出来るようになります。
移動平均線の見方と勝ち方の最大のコツ
追加で2つの移動平均線のトレード手法をご紹介しました。
今回は単純なゴールデンクロスやデッドクロス、MACDなど様々なテクニカル分析を使った手法でトレードのやり方やチャートの見方をご紹介してきましたが、最大のコツはどんなトレード手法でもおなじです。
移動平均線を使った様々なトレード手法を知っていたとしても、その手法が何の目的でそのテクニカル分析を表示しているのか理解していなければ、トレード手法として上手く使いこなす事はできません。
上記でお伝えしたトレード手法にはそれぞれ使い方に特徴がありました。
MACDであれば値幅が収縮したレンジ相場を回避し、その後のトレンドを取りに行く。
3本の移動平均線を使ったトレード手法は、移動平均線の順番でfx相場の状態を分析する。
このようにそれぞれの理由があってテクニカル分析が表示されている事を忘れないようにしておけば、そのトレード手法のメリットを最大限に活かすことができるようになります。
今回は移動平均線をチャートに映して基本的な移動平均線を使ったチャートの見方やトレードサインの基本、詳しいトレード手法についてお伝えしてきました。
ここでご紹介したトレード手法だけに限らず、実際に自分で移動平均線などのテクニカル分析を表示してみて、得意な相場や苦手な相場を確認することも大切です。その後からトレードを始めてみると上達も早くなると思います。
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